メッセージ「住友最前線」

様々な領域の最前線でプロジェクトを率いる住友グループ各社社員の、
未来にかける熱い想いを紹介します。

住友不動産
代々住み継ぐ"家"を再生
伝統工法の伝承につなげる

──── 住友不動産
新築そっくりさん
戸建第五事業所 事業所長 
南雲 秀人さん
(独自のマニュアルを基に、社員研修を行う、南雲さん)
茨城南エリア エリア統括 
山口 将士さん
土浦営業所一級建築士 宅地建物取引士 
本告(もとい) 玄さん

財産を見極めて守る“古民家マイスター“の育成に取り組む

"新築そっくりさん"で歴史ある風情を残しつつ再生した古民家の外観。
築約150年の古民家に、天窓とマントルピースを設置した。

先祖代々住み継いできた家に、今年も春の陽光が降り注ぐ。古民家特有の風格を保ちつつ、室内は明るく、断熱性の高い快適な住空間だ。

住友不動産は、リフォーム事業"新築そっくりさん(以下、本事業)"の一環として、2000年から古民家再生を手掛けている。伝統工法の高度な専門性を駆使し、施工棟数は累計4000件を超える。

「例えば耐震機能も現代の工法とは違います。伝統工法は、柱の端の中心部をくりぬいて、構造材の突起を組み込むことで震動を受け流す。不用意に構造材を切ってしまうと、機能しなくなります」と、南雲秀人さんが解説する。

「古民家の木材の多くはもともと非常に丈夫な上、長い時を経て強度が増しています。当社はこの貴重な資源を極力生かしつつ、機能性を付加します」と、山口将士さんも続ける。この特殊な工事を可能とするのが、本事業の経験と実績だ。本事業を開始して以来、12万棟を手掛ける中で得た様々な工法に関する知見から、マニュアルを作成。それを基に研さんを積み、独自の資格制度である"古民家マイスター"に認定された技術者だけが古民家再生に携わることができる。

「残すべき柱や建具を見極め、お客様の財産を守ることができるのも当社の強みです。生まれ変わったご自宅を見て、喜んでくださるとうれしいですね」と、本告玄さんが話す。

環境負荷の低減や、伝統工法の伝承につながる本事業に、今後も期待がかかる。

SUMITOMO QUARTERLY NO.152より転載

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