インターカレッジ・ネゴシエーション・コンペティション後援

住友グループ広報委員会は、インターカレッジ・ネゴシエーション・コンペティションを通じて、大学生の交渉教育を応援し、真の国際的な人材育成に寄与したいと考えています。

第24回（2025年度）インターカレッジ・ネゴシエーション・コンペティション

2025年11月15日（土）・16日（日）の両日、第24回インターカレッジ・ネゴシエーション・コンペティションが上智大学会場にて開催されました。

今回は、国内の19大学（北海道大学、東北大学、東京大学、早稲田大学、上智大学、中央大学、学習院大学、日本大学、明治大学、立教大学、筑波大学、一橋大学、名古屋大学、京都大学、同志社大学、立命館大学、大阪大学、九州大学、西南学院大学）と、海外の8チーム（チーム・オーストラリア、シンガポール国立大学、モンゴル国立大学、Peking University School of Transnational Law、George Mason University, Korea Campus、Temple University, Japan Campus、Tashkent State University of Law、Fordham University School of Law）から参加した日本語の部38チーム、英語の部22チームが熱戦を繰り広げました。

対戦表

日本語（Japanese）

	ラウンドA 仲裁		ラウンドB 交渉
	レッド	ブルー	レッド	ブルー
1	中央大学 J1	一橋大学 J2	筑波大学 J2	同志社大学 J1
2	京都大学 J1	東京大学 J1	中央大学 J1	シンガポール国立大学 J1
3	北海道大学 J1	日本大学 J1	筑波大学 J1	西南学院大学 J2
4	明治大学 J1	立教大学 J2	明治大学 J2	九州大学 J2
5	大阪大学 J1	一橋大学 J4	東北大学 J2	一橋大学 J2
6	上智大学 J1	一橋大学 J1	中央大学 J2	立教大学 J2
7	東北大学 J1	シンガポール国立大学 J1	東北大学 J1	西南学院大学 J1
8	筑波大学 J1	九州大学 J1	京都大学 J2	一橋大学 J3
9	中央大学 J2	早稲田大学 J1	上智大学 J3	東京大学 J1
10	モンゴル国立大学 J1	早稲田大学 J2	京都大学 J1	立教大学 J1
11	大阪大学 J2	東京大学 J2	上智大学 J2	立教大学 J3
12	上智大学 J2	同志社大学 J1	北海道大学 J1	九州大学 J1
13	東北大学 J2	立教大学 J3	上智大学 J1	早稲田大学 J1
14	筑波大学 J2	一橋大学 J3	中央大学 J3	学習院大学 J1
15	中央大学 J3	九州大学 J2	立命館大学 J1	東京大学 J2
16	京都大学 J2	西南学院大学 J1	明治大学 J1	一橋大学 J1
17	明治大学 J2	学習院大学 J1	大阪大学 J2	早稲田大学 J2
18	立命館大学 J1	立教大学 J1	モンゴル国立大学 J1	一橋大学 J4
19	上智大学 J3	西南学院大学 J2	大阪大学 J1	日本大学 J1

英語（English）

	ラウンドA 仲裁		ラウンドB 交渉
	レッド	ブルー	レッド	ブルー
1	チーム・オーストラリア E1	一橋大学 E1	チーム・オーストラリア E3	早稲田大学 E1
2	中央大学 E1	Peking University School of Transnational Law E1	明治大学 E1	George Mason University, Korea Campus E1
3	京都大学 E1	Fordham University School of Law E1	Temple University, Japan Campus E2	一橋大学 E1
4	明治大学 E1	シンガポール国立大学 E1	上智大学 E1	シンガポール国立大学 E1
5	チーム・オーストラリア E2	東京大学 E1	中央大学 E1	Tashkent State University of Law E1
6	モンゴル国立大学 E1	名古屋大学 E1	チーム・オーストラリア E1	立教大学 E1
7	チーム・オーストラリア E3	Tashkent State University of Law E1	上智大学 E2	Fordham University School of Law E1
8	Temple University, Japan Campus E2	早稲田大学 E1	モンゴル国立大学 E1	九州大学 E1
9	上智大学 E2	九州大学 E1	Temple University, Japan Campus E1	東京大学 E1
10	Temple University, Japan Campus E1	立教大学 E1	京都大学 E1	Peking University School of Transnational Law E1
11	上智大学 E1	George Mason University, Korea Campus E1	チーム・オーストラリア E2	名古屋大学 E1

問題と競技概要

今年の問題は、先進的なAI医療技術を推進するネゴランド国と、安全性と倫理を重視するアービトリア国を舞台としています。ネゴランドのレッド社は、AI診断支援ツール「RedAid」を開発し、アービトリア国の名門ブルー大学との連携を進めてきました。両国はともに高度な医療制度を有しますが、技術革新を重視するネゴランド国と、安全性・説明責任を重んじるアービトリア国との文化や制度の違いが、後に発生する紛争の背景に深く関わっています。

ラウンドAでは、二つの仲裁事件が審理されます。第一の「RedAid事件」は、ブルー大学でRedAid使用中に患者死亡が発生し、大学が使用を停止したことに端を発します。内部調査報告書が誤って外部に公開され、情報が拡散した結果、レッド社は営業上の損害を被ったとして、ブルー大学に対し守秘義務違反に基づく損害賠償を請求しました。これに対してブルー大学は、事故の原因はRedAidの設定ミスにあった等と主張して、患者遺族に支払った金銭的補償等の賠償をレッド社に請求しています。第二の「ツーリズム事件」は、医療ツーリズム向けAI診断支援特約に基づくサービス運用中に、一部の患者データが国外クラウドに保存されていたことが問題となり、ブルー大学がデータ移転の停止および制裁金相当額の賠償を求めて仲裁を申し立てたものです。契約書や事実を踏まえ当事者間の合意内容をどのように考えるか、AI医療機器に関するリスクやデータ管理という近年の重要問題についてどう対応すべきか等が重要なテーマです。

ラウンドBは、これらの紛争が発生する前の段階を想定しています。今回の交渉では、①AI診断支援ツール「RedAid」に関する共同研究契約、②遠隔医療プラットフォーム「RedLink」の導入契約の二つのテーマについて議論されます。両当事者は、それぞれの立場から契約条件を検討し、今後の協力関係のあり方をめぐって交渉します。

結果発表

表彰式では、毎年ドラマが生まれます。優勝チームの歓喜、残念ながら目標を達成できなかったチームの落胆。参加者の皆さんがいかに真剣に取り組んできたか、その熱意が伝わってきます。今回優勝を飾った大学はチーム・オーストラリア、同大学はチームワーク賞にも輝きました。また日本語での対戦による最高得点は、仲裁がシンガポール国立大学、交渉が東京大学、英語での対戦による最高得点は、仲裁が九州大学、交渉がチーム・オーストラリアでした。

総合順位

優勝	チーム・オーストラリア	227.833点
2位	フォーダム大学	218.5点
3位	上智大学	212.6点
4位	九州大学	212.0点
5位	シンガポール国立大学	211.5点
6位	東京大学	210.833点
6位	George Mason University, Korea Campus	208.5点
8位	早稲田大学	202点
9位	大阪大学	201.75点
10位	中央大学	200.5点
10位	筑波大学	200.5点

特別賞

ベスト・チームワーク賞	チーム・オーストラリア
運営委員会特別賞	シンガポール国立大学

部門賞

日本語の部・仲裁　最高得点	シンガポール国立大学
日本語の部・交渉　最高得点	東京大学
英語の部・仲裁　最高得点	九州大学
英語の部・交渉　最高得点	チーム・オーストラリア

日本語の部総合順位

1位	東京大学
2位	九州大学
3位	上智大学
4位	大阪大学
5位	筑波大学

英語の部総合順位

1位	チーム・オーストラリア
2位	フォーダム大学
3位	シンガポール国立大学
4位	上智大学
5位	九州大学